京都には数々の想いがござります。

住まいのある故郷や東京を別とすれば一定期間住んだことがある唯一の都市というのは京都である。

 

いまから40年ほど前にアパートに独り暮らしをして研修施設に通ったりしていた。

 

着いたのは8月だったからなにやかや暑い。どうやって凌いだかも忘れた。

 

愛着あるかというと愛憎でいうと後者の方に近い。古いものが沢山あるわけだからそこに馴染んでもよいはずだけど…また酒も飲めないから祇園界隈のは入方もようわからなかった。普通の近代都市、でも家並みに風情や情緒はある気がした。いわば中世のイタリアに入り込んだようなものだからそれなりに異国感情もって過ごせばそれなりに楽しめたのもしれない。ただ同じ日本人だからイタリア並の陽気さ、性格の楽しさなんて沸いてこなかった。そんなに底意地はわからなかったけど何かしらの防御感覚が身についてるのは分かるし京都という所に住む誇りもあったから感じてもいた。でもただそれだけ?クリエイティブとは言えない。やはりそうした面のつまらなさはあった。