安田講堂の怨霊たち

僕らより上の全共闘世代、それが活躍?した時代のトピックス安田講堂の攻防戦から今年で50年ですね。あの時の東大生と今の東大の学生とはもう半世紀なのだから当然違っちゃってる、だから人の噂も七十五日でない、五十年に経つと中味は違う。でもある人に起きたことが五十年前と違うかと言うと此は雀百まで踊り忘れずの方で違わん訳だと思うんだよね。最近明治の生協に出没してるんだが、そこの本屋さんにあった本でなぜ人類は毛皮を捨てたの?という主題の本を書いてる人がいた。そういう本があった。著者は島泰三。知らない。経歴見ると普通は東大理学部出だからしかるべき大学要職経てるはずが京大で学位とってなんかマイナーな(都市銀行でなく信金クラスの)金融機関みたいなところを渡り歩いてるみたいだ。ググる安田講堂という著作があって別な肩書きが出てくる。元東大本郷行動隊長。安田講堂の闘いでなんか居残って逮捕され二年間ほどムショや拘置所にいたらしい。本の方はとっても文章力がある。学問のレベルとかその分野での業績なんてわからないけど(実際はそっちでの扱いが興味ある)、しかもアイアイという猿の一派を追っての研究(マダガスカル島とか出てくる)だからダーウィンがどうだらの根源学説転覆を意図してても、あんまり最先端とも言えないだろう。僕にとっては東大全共闘の各人は何だったのかや、まぁ一部別な著作では書いてるにしても、現在の研究に至る経緯の方がドラマとして面白そうだと思う。それを書かずして今これをやってるはその後の武蔵としては面白くないな。でも文章はとっても上手い。まぁそれだから東大にも入れたわけだけど。(続く