河合奈保子の炎性~1月のベルリン

おじさんであるからにして、当時80年…代の同時代バスには乗り合わせていない。あくまで最近、いやほんの少し前、耳かけウォークマンに入れていた音源が、寝てしまった私を中途半端に起こし、河合奈保子の歌声がわたしの耳から脳というかハートにきつめに入ってきた。河合奈保子ってなんだ?アイドルじゃないぞ、この人は!いや歌手ですらない、あの儚見してたときのテレビの羊さんとは全く違う人なんだ。それはFMから音を録音したのを転送したものだから二曲が切れ目なく綴られている。そのどちらの曲も凄い。歌詞も凄いが歌が凄い。女の子の業を表してる歌詞、それが肝心な河合奈保子によって、表面的な切なさを超えて深く訴えかけてくるのだ。そのいずれも炎上している。炎上というのが悪い言葉使いなら、炎の如く燃えていた。萌えていたじゃないんだ、死ぬ寸前まで行く燃えかたなんだ。めらめら炎なんだ。その再発見をこのベルリンのホテルで少し綴ろうか。